花は野にあるように
さっきまでの自分を思い出して。


また、少し顔が熱くなる。


で、でも、トイレではやだ……。


そう思っている自分に気付いて。


それじゃあ、違う場所なら良い……の?


自分の事なのに。


自分の考えてる事がわかんないよ。


どうして、こうなっちゃうんだろう?




そう思いながらリョクを見ると、リョクはまた優しい笑顔で笑ってくれた。


「ん?どした?3限目始まる前にガッコ行くなら、急がなきゃだぞ?」


「う、うん………。」


僕はリョクの言葉に頷いて返事を返しながら、もう一度肩越しに振り返って、まだトイレのドアに掛けられたままの札を見た。
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