花は野にあるように
「ミキ、そいつは違う。」


リョクは頭を振って言った。


「現に、あいつの所為でお前は負わなくていい心の傷を負ったし、つまらない中傷までされた。
それに訴える事にした以上は、小さな記事だろうけど報道される事件になったって事だし、それはあいつが勤めてるオフクロの役所の名前が不名誉な形で世間にでるって事だ。
充分に大したことをあいつはやってるんだよ。
自覚はしていなかっただろうけどな。」


リョクのお母さんが勤めているという、確か国が持っている森林や山を管理する役所の名前を僕に告げながらリョクはそう言った。
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