花は野にあるように
4限目の終了を告げるチャイムが鳴った時、突然、僕は後ろから襟首を引っ張られた。


「ぐぇっ。」


い、息が出来ないよ。


目を白黒させている僕の耳元に、低いよく通る声が聞こえた。


「付き合え。」


え?


な、何?


何がなんだかわからずにいる僕の腕を大きな手で掴み、言葉も出せない僕を引きずるようにして、『大地 緑風』は。



教室を逃げ出した。
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