花は野にあるように
「……可愛いな。」


ククッと喉の奥で笑いながらリョクに言われて、僕の顔がかぁっと熱くなる。


「すげぇ、可愛い反応してくれるよな。」


低く囁きながら、リョクは僕の耳の後ろに吸い付くようにキスを落とした。


「あっ!………や……だっ!」


ぎこちなく首を振って逃れようとする僕の身体を、しっかりと抱き締めたまま、リョクは更に唇を移動させて僕の耳をぱくりと口に含んだ。


あたたかい湿り気を含んだ息が耳にかかる。


「ひゃぁ……ん。」


僕の口から、自分でも信じられないぐらいに甘い声がこぼれた。
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