花は野にあるように
だって……。


だって、ダメだよ……。


「どうして、『ダメ』?」


小さなクスリ、という笑いを含みながらリョクが聞く。


「だ……って……。」


だって、変だよ。


僕がこんな風にされてるなんて。


「いいじゃねぇか。言いたいヤツには言わしておけばいいし。俺はお前が可愛いトコ見るの好きだし。」


で、でも……っ!


躊躇した僕が抵抗していない間に、リョクの器用な指がシャツのボタンを外していく。


あ、と思う間もなく。


するりと僕のシャツは取り去られていた。
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