花は野にあるように
そこにリョクの唇が這わされると、今度はぞわぞわとした感覚が広がって、僕の体温をさらに押し上げた。


「だ………めっ!」


与えられた激しい感覚の所為で涙がにじむ。


ぼやけた視界の中で、僕は必死に首を振ってリョクに言った。


「待って……まっ……ぁあっ!」


リョクがくれる刺激は、僕の身体だけじゃなくって、思考まで段々と変えてきていて、僕の頭は痺れたように何も考えられなくなってきていた。


……けど、ダメだよ。


このまま流されちゃ、ダメなんだ。


まだ……………。
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