花は野にあるように

16

「…………うん。まだ……。」


まだ少し。




怖いよ。



僕はポテン、とリョクの胸に頬を寄せた。


そんな僕の顔をそっと、壊れやすいものみたいにリョクは。


そうっと持ち上げて。



とろけてしまいそうな程に甘い。




キスをくれた。
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