花は野にあるように
「………こけるぞ?」


駆け寄る僕に、笑みを浮かべたリョクが声をかけてくれる。


「おはよ。ミキ。」


僕の手から、自然な動きでサブバッグを受け取りながらリョクがくれた挨拶と笑顔が、きらきらの朝の光の中でとても爽やかで。


僕は一瞬動きを止めるぐらいに、リョクに見惚れた。


「ん?どうした?」


駆け寄ったくせに動きを止めた僕に、リョクが優しく問う。


リョクの笑顔があんまり素敵だから、ぼうっとなっちゃったんだよって。


そう言ったら、リョクはどんな顔をするんだろう?
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