花は野にあるように
「ヨーホーギョーシャって何?花の種類?桜前線みたいに北上するものなの?」


ご飯の上に煮込みカツを載せて差し出すと、お箸ごと食べそうなぐらいに開かれた大きな口があらわれた。


……明日から、リョクのお弁当箱もうひとつ大きいサイズに変えようかな?


そんな事を考えるぐらいに、リョクは勢い良く僕のお弁当の残りを全部食べ尽くしてくれた。


「……新婚夫婦みたいだよな。」


全部食べおわった後にリョクがそんな事を言うまで、僕は親鳥が雛にご飯をあげてる気持ちだったんだけど。


その言葉を聞いて、急に恥ずかしくなった。
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