花は野にあるように
校舎の西側には、昔の華族のお屋敷があったらしいっていう噂があって、学校を作るときに、その庭園を残したんだって言われている。


本当かどうかは知らないけど、信じてしまいそうなぐらいに庭はちょっと立派な感じに造られていて、デートに入り込む生徒がいることを差し引けば、僕の好きな場所のひとつだった。



僕達の園芸部に任されている花壇は、その庭園の一番端にある花時計の周りにある花壇だった。


「花時計の中は業者さんがするって決まってるからね。」
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