花は野にあるように
ちょっと憧れている花時計造りを、任せてはもらえない事に残念な気持ちを味わうと、僕は周りの花壇に植えてある、大きなクローバーみたいに見える、オキザリスの葉っぱの傷んでるのを取りながら、ゆっくりと歩き始めた。


校舎のこの一角には、部室や特別教室ばかりが入っていて、昼休みのこんな時間には誰もいないのか、物音もしない。


「なんだか、すっごく淋しい感じ。」


淋しい気持ちに負けないように、言葉に出して言いながら、僕は校舎の方へと、近づいた。
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