花は野にあるように
「………返事は?」


くすっと笑ったリョクが意地悪な質問をする。


こんなに心臓がドキドキしているのに。


唇だって震えてるのに。


そんなにすぐになんて答えられないよ。


意地悪……言わないでよ。


「…………リョク……だよ。」


ちいさな。


消えそうなぐらいちいさな声で僕が答えると、リョクは僕のことを息が出来ないぐらいに強く、また抱き締めた。
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