花は野にあるように
「すっげぇ、可愛い。」


けど、って言いながらリョクは僕の顔を上げさせた。


「ミキの夢に出た自分に嫉妬しそう。
俺はミキの夢の中で、ミキに何やったの?」


指で僕の唇に触れながら、リョクが至近距離から僕を尋問する。


僕は必死に視線を逸らしながら、口籠もった。


「やだ……い、言えないよ………。」


「ふうん?」


リョクの表情が大型の肉食獣みたいな顔になる。


や、やな予感がするんだけど………。


「言えないぐらい、ヤラシイ夢なんだ?」
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