花は野にあるように
「まだ、抵抗する?」


ベンチの上に後ろ手に拘束されたまま押し倒された体勢の僕に、覆いかぶさるような姿勢のリョクが笑いながら尋ねる。


「それとも素直に話す?
それとも………すっごく恥ずかしい事ここでされたい?」


どれも無理だよーって。


声も出せない僕が、心の中で叫んだ時。


リョクしか見えない視界の向こう側から、大きくはないけれどしっかりとした意志を感じさせる声が聞こえた。


「たとえ同意のうえだとしても、校内での不順異性交遊は認めかねますね。
学校はそんな事をする場ではありません。」
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