花は野にあるように
「え?
………え?」


どうして?


良かったね……じゃ、ないの?


「お祝いのキスとか、くれたりしないわけ?」


え?



「えええぇぇぇっ!」


「………なんだ。離れずに済んで喜んでるのって俺だけなんだ?」


あんまり驚いて、ただリョクを見上げてる僕に、リョクは傷ついたような表情を浮かべてみせて、かなしそうなフリをする。


「やっぱ、転校するかな?」


そんな事まで言うリョクに。


僕は思わずリョクの腕にしがみつく様にして、叫んだ。
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