花は野にあるように
イライラしながら、ようやく授業を終えた僕は、すぐさま教室を飛び出そうとした。




………のに。


「あ、ミキちゃん待って!」


クラス委員の小林さんに呼び止められた。


「何?小林さん。」


ああんっ!
早くリョクを捜しに行きたいのにっ!


急ぐ気持ちに水をさされたようで、ちょっとムカッてした気分のまま、小林さんを振りかえる。


小林さんはそんな僕を見て、ちょっとびっくりしたような表情を浮かべながら、僕に手にしていた紙の束を差し出した。
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