花は野にあるように
「急いでるみたいなのに、呼び止めてゴメン。
でも大地くんのトコに行くんなら、このプリントと手紙。
渡しておいてもらえるかなぁ?」


ごめんねって感じに手を合わせながら、小林さんがにこやかに言う。


僕には断る理由もないから、そのまま受け取ったけど……。


「あ、待ってよ。
これって、リョク宛のラブレターじゃないの?
僕が預かっちゃダメだよっ!」


渡された手紙がどういうモノか、一目でわかった僕は小林さんに手紙だけを返そうとした。
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