花は野にあるように
急に僕が飛び付いたせいで、リョクは後ろへ倒れこむようにクローバーにおおわれた地面に背中をつけ。


驚いたように目を開いたまま、僕のキスを受けていた。


僕の奥から湧いた衝動は、そんなリョクの反応に更に強くなって。


おずおずと、ではあるけれど、僕は少し開いたリョクの唇から、のばした舌を差し入れた。


ね、受け取ってよ。




僕からの初めてのキス。


ぎこちないと自分でも思うほどのつたないキスだけど。



そんな僕の想いが伝わったのか。


一瞬おいて、リョクはそれに応えてくれた。
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