花は野にあるように
「そしたらさぁ、俺の事、さんざっぱら甘やかしたらしくって。
それに気付いたオフクロと、すんげぇ大喧嘩したらしいんだ。
で、親父が俺連れて山に入ることになったらしい。」


リョクのそんな話を初めて聞いた僕は、身を乗り出すようにして聞いていた。


「なんだか……すごいよね。
おばあさんって……理事長先生の事?」


この間、声を聞いただけで、ちらっと見かけた事しかない厳しそうな口調で話をしていた理事長先生のことを思い出しながら、僕は尋ねた。
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