花は野にあるように
「そ。
ばあさん、自分が教育に携わっているくせして、俺の事ありえねぇぐらいに甘やかしたらしいぜ?
なんせ、俺が転んで怪我しねぇようにって、歩き始めの俺をずうっと抱いたままで一日中過ごしていて、足を下に付けさせなかったらしいからな。」


まぁ、覚えちゃいねぇ時代の話なんだけどな、なんて言いながらリョクは照れ臭そうに頭を掻く。


「優しいおばあさんなんだね……。」


僕がそう言うと、リョクはそうか?と聞き返してきた。
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