花は野にあるように
顔を上げて、リョクを見上げながら僕がそう言うと、リョクは首を振ってあたたかいお日様みたいな笑顔をくれた。


「女々しいなんて、思ったりしてないさ。
それより俺の好きな光景を見て、泣くほど感動してもらえる方がよっぽど嬉しいよ。」


本気でそう思ってくれている事がわかる口調で、リョクは真面目に言ってくれる。


それが却って僕の胸をきゅうっと締め付けて、僕はまた、泣きだしそうな気分になってしまった。


そんな風に言ってくれたのなんて、リョクが初めてなんだよ。
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