花は野にあるように
まるで給食を残さず食べられた小学生の事を誉めているみたいなリョクの言葉に、僕の口が少しとんがってしまう。


すると、リョクの大きな掌が僕の方に伸ばされてきて、身を乗り出したリョクの掌は僕の頬にそおっと当てられた。


「んん?
なんか気に入らなかったか?
よく食べましたって言われるの嫌だったか?」


近づいたリョクに間近からそんな風に尋ねられて、僕はつい視線を逸らす。


「そ、そじゃないけどさ。なんだか、小さい子供みたいに………。」
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