花は野にあるように
えっ!


「そうなんだ………。」


僕はそんな事も知らないんだね。


「ん。
でもまぁ、ミキの腰に脂肪がたくさん付いてるトコはあんまり想像したくないし、実際こんくらい細い方が抱き心地はいいんだけど、な。」


ニヤッと笑って僕のおなかにリョクが顔をすりつけるように埋める。


やだ。


誰も見てる人は居ないかもしれないけど、なんだか恥ずかしいよ。


トクトクと何故だか早くなる僕の鼓動が、リョクに筒抜けになっていそうで。


でも、僕の腰に回されたリョクの腕を振りほどくのもためらわれて。


僕はただ、そこに立ち尽くしていた。
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