花は野にあるように
説得力のない情けない僕の反応に、リョクは笑いを噛み殺しながら言う。


「ほんっとにいい反応するよな。
ここまで気持ち良く反応してもらえると嬉しいよな。」


そんな事を言いながらニヤニヤ笑いを止めないリョクを僕はにらみつけたけど。


川辺にべたりと座り込んでしまった格好で、いくら睨んでも、リョクにこたえるはずなんかないって、すぐにわかる事だったんだ。


「そんなとこも可愛いぞ?」


あっさりとそんな事を言いながら手を伸ばしたリョクが、僕の頬を撫でていく。
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