花は野にあるように
そんな風に、ほんの少しの休憩だったんだけど、僕の手足はずいぶんと復活していて、登り始めたときぐらい………とはいかなかったけど、さっきリョクに止められた時よりは、かなり元気に登る事が出来た。


「さっきより、なんだか手も足も良く動くような気がするよ?」


自分でも不思議で、僕は振り返ってリョクを見た。


「ん。
身体が慣れてきたのと、少しだけど休んだからな。」


優しく笑ってリョクが言ってくれた言葉が、僕の中でも勲章みたいに輝く。


だって、そこにはリョクの良くやったなっていう言葉が隠れているんだから。
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