花は野にあるように
そのベルは、リョクにとって大事なお父さんとの思い出の品なんだからっ!


「駄目っ!」


僕が叫びながらベルに飛び付くのと。


「ミキッ!」


リョクの大きな叫び声が聞こえたのはほぼ同時で。


危うい所でベルを捕まえることができたと思った僕はそのまま。


ベルが辿るはずだった状況を、この身で体験することになった。



垂直に近い崖に始めにぶつかって。





………そして、僕の意識はそこで途切れた。
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