花は野にあるように
ゆっくりと目を開けると、そこは燃え盛っている炎の中で。


「ええええぇっ!」


驚いた僕は目を見開いた。


「ミキッ!
よかったっ!」


すぐ近くからリョクの安堵したような声が聞こえてきたんだけど。


それは何故か僕の前の方から聞こえてきていた。


「………え?」


全く状況が見えなくて。


僕はもう一度ぎゅうっと目をつぶってから、ゆっくりと開いてみた。


そうして、視線を動かして回りをよく見てみた。


始めに燃え盛る炎に見えたのは、あの花畑が夕日に赤く照らされているからだった。
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