花は野にあるように
その僕の手に頬擦りするように、リョクは顔をすり付けて。


それからそっと僕の頭を膝の上から地面に降ろした。


「ミキ………どこか痛いトコないか?」


地面に寝かされている僕の横に手をついて、覗き込むようにしてリョクが聞いてくれる。


「うん、大丈夫………だと思うよ。」


そんなにどこかが痛いって感じもなかった僕は、笑顔に見えるように、って思いながらリョクに答えた。


「頭は痛くない?」


「うん。痛いトコはないかな。」


「気分は?
気持ち悪くない?」


「あ、うん。
大丈夫。」
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