花は野にあるように
ええぇぇっ!


で、でもっ!


それでも心配で、リョクを止める言葉を言うつもりだった僕の唇をリョクの指がふさぐ。


「頼むからさ、止めないでくれないか?
こんな俺だって一応少しぐらいは、怖いって気持ち持ってるんだ。
でも、目を醒まさなかったミキを抱いてたさっきの方がよっぽど怖かった。
だから、ミキにせめて少しでもましな環境をととのえさせて?」


僕の言葉は封じておいて、そんな風に言うのって。


ダメだよ。


ずるいよ。


僕………反論も、反対も出来ないじゃない。
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