花は野にあるように
優しく。


小さい子供を諭すように。


そんな風に言われてしまえば。


僕は、受け入れずにはいられなくなる。


ほんとに。


ずるいよ。


「………約束して。」


せめてもの抵抗にと、僕はリョクに言った。


「絶対、僕にこの電話を使わせるような事にならないって。」


………けど。


僕のそんな抵抗なんて、リョクには通じなくて。


「ん。
大丈夫だって。
ミキが祝福のキスしてくれたんだからな、俺は大丈夫だってば。
だから、ほんとに、万が一のための保険なだけだから。
お願い、な?」
< 438 / 1,416 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop