花は野にあるように
もしも足が痛くなかったとしたら僕は飛び上がっていたんじゃないかってぐらいに、僕は驚いていた。


だって、崖の上に姿を消してからほんの少ししか時間は経っていないんだよ?


「なんでいるのってのは、ご挨拶だなミキ。」


少し不機嫌になりながら、リョクが言う。


「ミキが寂しがっているんじゃないかって思って、急いでロープ用意して、滑り降りてきたっていうのに。」


リョクのその言葉でも、僕はリョクがあっという間に降りてこられた理由がわからなくて。


「滑り降りて………って?」


と、尋ねた。
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