花は野にあるように
優しい声は僕の耳に柔らかく降りてくる。


リョクは僕を甘やかしすぎだよ?


ダメだよ。


無限に甘えちゃうから。


リョクの優しさに包まれてるような感じがする、頼もしいリョクの胸に身体をあずけて、僕は全てを委ねるように自分の身体から力を抜いた。


「ごめんね。
なるべくじっとしてるから、ね。
僕なんかの笑顔で良いんなら、いくらだって笑って見せるよ。
だから………。」


無理はしないで、って続けたかったのに。


「ん。
じゃあ、頑張って早く登るな。
んで、平らな地面の上で俺に笑って見せてくれよな。」
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