花は野にあるように
なんなら、もっとしたいんだがな、と呟くリョクの言葉が本気以外に聞こえなくて、僕は身体を硬直させてしまう。


「………ぶっ。
………わかったよ。
無闇に襲ったり奪ったりしねぇって。」


固まった僕を見たリョクは、また髪の毛をぐしゃ、と混ぜながら吹き出して、そう言った。


「嫌がってるのに、無理じいする趣味ねぇし。
女が男を襲うのもどうかって感じだしな。」


う、うん。


おそわれる心配がなくなると、僕はとても嬉しい。



………って、今、なんて?
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