花は野にあるように
「え?
………えと、あの、あのさっ!
い、今なんてっ?」


今聞いた言葉が信じられなくて、勢い込んで僕は尋ねた。


そんな僕にリョクは少し驚いたような顔をしながらも、首を捻って答えてくれる。


「ん?
嫌がってるのに、無理強いはしないって?」


「そっちじゃなくて!」


「んじゃ、女が男を襲うのもどうかって?」


「それっ!」


そっちにしか、普通引っ掛かったりしないってばっ!


「だ、誰が女?」


僕じゃないことは、確かだ……ってことは!


「もちろん、俺に決まってんじゃん。」
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