花は野にあるように
「え?
あ………う。
うん。」


口ごもって。


だけど頷いてしまった僕の反応に、リョクが笑みをこぼす。


「あの人はあぁいう人なんだよ。
猪突猛進っていうか、いや、猪の方がもっと慎重かもしれないよなって感じでなぁ。
ま、初めて逢った人間って大抵驚くんだけどな。
あれで母親ってありえない、とか。」


ちっさいし、童顔なのもあるんだけどな。


そんな風に言いながら、リョクの手は休むことなくリュックの中をまさぐっていて、次々と色々なものが地面に並べられていた。
< 490 / 1,416 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop