花は野にあるように
「ま、で、オフクロの話だと今夜は此処でおとなしく待っていろって事になったみたいだな。
明日の朝、陽が昇ったら親父が迎えに来てくれるみたいだ。」


そう説明してくれながら、リョクは手を止めて僕の前に膝をついた。


「ゴメンな、ミキ。
俺の所為で山に泊まることになっちまって。
ミキ、こんな風な事に慣れてないし怪我までさせてしまってるのに。
本当に、ゴメン。」


頭を下げて、謝ってくれる。


そんなリョクに僕は少し慌てながら言った。


「リョクはなんにも悪くないよっ!」
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