花は野にあるように
さっきの表情が本気で痛がっていたように思えて、ちょっと心配な僕だったけど。


リョクのその言葉に安心して、さっきの電話からずっと気になっていた事をリョクに尋ねた。


「ね、リョク?
さっき、リョクのお母さんが言っていたソウハ君って誰?」


見上げて尋ねる僕に、リョクは少し困ったような表情を浮かべた。


「オフクロってば、まだそーゆー言い方してたのかよ。」


独り言みたいに小さく呟いて。


それから僕に視線を向けると、リョクはゆっくりと口を開いた。
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