花は野にあるように
「うん。
一番始めに『みぃちゃん』………って………。
え。
まさか………?」


ある事に気が付いて、僕は軽くショックを受けた。


そうだよね。


リョクの電話に掛けてきて、リョク以外の人の名前呼ぶ方がおかしいよね?


そして、僕はリョクって呼んでるからすぐには気付けなかったけど。


「それ。
俺の事、だよ。」


リョクが片手で顔を覆いながら言った。


「ミカ、だから『みぃちゃん』なんだってさ。
昔っから、あの人が俺を呼ぶ時は絶対、『みぃちゃん』なんだよ。」


もう似合わないから止めて欲しいんだけどな、って付け加えながらリョクは唸った。
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