花は野にあるように
む、むぎゅって………。


リョクの胸の中に引き込まれた僕は、息が出来ないぐらい強く抱き締められて、空気を求める魚のように上を向いた。


「リ、リョク。
………力、強すぎ………。」


ようやくそれだけ言えた、僕の言葉にリョクは少しだけ腕の力を緩めてくれた。


「加減わかんなくて、な。
大丈夫か?」


そう尋ねてくれるリョクの言葉はとても柔らかくて。


僕はなぜだか、安心してリョクの胸に顔を埋めた。


大きくて、逞しくて、がっしりと引き締まった堅い胸………頼りがいがあってすっごく安心できるけど………。



やっぱり、女の子の胸じゃないよーっ!
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