花は野にあるように
「そう思わせちまったんなら、全部俺が悪い。
大体、どんな道具も専用の物なんて最初からあった訳じゃなくって、先人達がその時代の道具に工夫や改良を重ねてくれて今の道具があるんだよな。
だから、それがないから出来ないとかっていう方向で考えるんじゃなくて、今ある道具を工夫してけば代用できるって方向で考えなきゃいけないんだよ。
ま、ちょっと不便なこともあるけどさ、それは腕と知恵でカバーしてって感じで、な。」


つん、と僕の頭に指を当てながらリョクはそう言い、ミキに誤解させちゃってごめんな、って謝ってくれた。
< 515 / 1,416 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop