花は野にあるように
「ん。
ほんとに遠慮はしないでくれよな。
あ、それで、っと。」


思い出したように、リョクはまた荷物をゴソゴソと掻き回していたかと思うと、ビニールの袋と布袋を取り出した。


そして、布袋の方を開けると携帯用に固められたバー状になっているシリアルや、よく軽食代わりにされるビスケットとかをいくつか取り出した。


「スープが冷めないうちに、一緒に食べたらいい。
あんまり、たいしたもの持ってきてなかったから、こんなのしかないけど、ないよりはマシだろ?」


そう言いながらリョクは袋ごと僕に差し出してくれる。
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