花は野にあるように
とろり、とした感覚を残しながら、スープは僕の喉の奥に流れ込んでいく。


その通っていったところから、じんわりと暖まっていく感じがして僕は、ほう、と息を吐いた。


「なんだか、すっごくあったまるね。」


別に寒いって訳でもなかったんだけど、他に当てはまるぴったりとした言い方が見つからなくって、僕はそう言った。


「ポタージュスープを飲んでる時って、なんだかすごく安心っていうか、そんな感じするよね?
このスープはその安心する感じがすっごくする。
ね、これも何か特別製なの?」
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