花は野にあるように
「あ、ゴメン。
痛かったか?
声も掛けずにいきなり触っちまったらまずかったよな?」


驚いたリョクが慌てて手を引く。


「あ、ち、違っ!
痛いんじゃなくて、ビックリしただけだって。
こっちこそゴメンね。」


僕も慌てて謝るけど。


本当はリョクに触れられた瞬間にゾクリ、とした感覚がそこから背中を駆け上がったからだなんて。


知られちゃったら恥ずかしいよね。


「そ、か?
んじゃ、痛かったら言ってくれよな?
取りあえず、テーピングだけして固定するから。」
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