花は野にあるように
そんな風に言われちゃうと、僕は黙ってされるがままになるしかなくって。


リョクが怪我の部分には慎重に触れないようにしながらも、しっかりと丁寧に拭いてくれるのを、おとなしく見ていた。


リョクは僕の足を大切そうに拭いていく。


その拭われたところを夜風が吹き抜けていって、すっごくひんやりとして気持ちが良い。


「痛かったら言ってくれよな?
我慢とか遠慮とかしないで、な?」


「あ、ううんっ!
全然痛くなんてないよっ!すっごく気持ち良いし。」
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