花は野にあるように
僕のそんな思いに応えてくれるように、リョクの腕が僕の背中に回されて。


そして僕はそうっとシートの上に上体を倒された。


深く、深く合わされた唇から伝わるリョクの熱をもっと感じていたくて、僕は精一杯に舌を伸ばす。


リョクに撫でられている首筋からの刺激にも、僕の思考はゆるゆると、とけだしたアイスクリームみたいになってしまって。


「もっと………もっと、欲しい、よ。」


普段なら、恥ずかしくて絶対に口になんて出来ない台詞がスルリとこぼれてしまう。
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