花は野にあるように
「骨折か、捻挫かは医者で診てもらわないとはっきりとは判らないから、捻挫だった時のために一応患部は冷やしておくからな?」


そんな風に説明してくれながら、リョクは僕の足首に湿布を貼ってくれた。


そして、湿布ごとテープで副え木に僕の足を固定していく。


「きつく感じたり、痛かったりしたら、すぐに言うんだぞ?」


リョクにかけられた言葉に僕は頷いて返事を返すけど。


でも。


さっきまでの甘くとろけていくような感覚は、まだ僕の中で息づいていて。


君が触れる度に僕の鼓動を早くさせているんだよ?
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