花は野にあるように
身体を離そうとして、それに気付いたリョクが目線で僕に問いかける。


僕は自分の行動に少しビックリしてしまいながらも、きっとこれはちゃんと言葉に出して言うべきだっていう事に違いないって考えて、思いきってリョクを振り仰いだ。


「い、行っちゃヤダ。
独りでご飯食べるの、もう嫌なんだから、独りにしないでっ!
一緒に食べてよっ。」


そうか、僕はリョクも一緒に食べようって言いたかったんだ。


なんて。


自分の発言に、一番納得していたのは僕自身だったりしたんだけど。


リョクは笑って、もいちど僕の頭をゆっくりと撫でてくれた。
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