花は野にあるように
畳み掛けるように言いながら、僕はリョクの方へと身体を乗り出した。


その途端にちょっとバランスを崩して僕は倒れそうになる。


「あ、危ないっ!」


リョクがとっさに腕を伸ばして、僕を手に持ったスープ入りのコップごと転ぶところから救ってくれた。


「ゴ、ゴメンね。
ありがとう。」


また近くなったリョクの顔にドキドキとしながら、僕はお礼を言った。


「ん。
大丈夫か?」


片目をつぶって答えながら、リョクは僕の事を気づかってくれる。


やっぱり、リョクって僕に甘いと思うなぁ。
< 577 / 1,416 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop