花は野にあるように
えっとね。


親指のサイズに満たない人影でリョクのお父さんを紹介されても、僕には判別出来ないんだけど。


かろうじて人影だっていう事はわかるけどさ、ってリョクに言おうとしていた僕だったけど、その人影が見ている間にどんどん大きくなる事に気が付いて、そのまま凝視してしまう。


え、と。


これって、ものすごいスピードで近付いてるって事だよね?


リョクのお父さんって、一体何者?


「お?
親父の奴、えらく飛ばしてるな。
こっちの様子は見えてるだろうに、なにを急いでるんだろうな?」
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