花は野にあるように
「最初っから、それぐらい気付けよ。
時差ボケにも程があるぜ?
おっと。
そういや、まだミキに紹介してなかったよな。
ミキ。
これが俺の親父。
んでもって、親父。
これは、オフクロじゃなくって、ミキ、だからな?」


あ、そんなに念を押さなくっても。


ちらってそんな事を考えたりもしたけれど、取りあえず僕は紹介されたお父さんに向かって挨拶をした。


「は、はじめまして。
苑生 美樹です。」


そう言いながら、まっすぐに唇を引き結んだリョクのお父さんに頭をペコリと下げた。
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